コクられる
「センセー 聞いてぇぇぇ~ あのなー アタシ明日コクられるかもしれんのんよ~」
と目をハートマークにしていいきなり部屋へ入ってきたのはT子ちゃん。
小学校卒業を間近に控えていて、折りしも時期はホワイトデー直前。
なんで相手の男の子が明日自分に告白してくれるかどうかなんてわかったんだろう??
呼び出されたの?明日来てくれって?
「呼び出されるわけじゃないけど、メールに‘明日大切な話がある’って書いてあったもん。」
それだけで何で告白だってわかるの?
「だってメールにいっぱいハートがついてたんよ。コクられるわー!」
へっつへー 最近は男の子がハートマークなんて使うんだ!
それよりも、告白するのにメールを使うの…?
それはなんだか男らしくないな。大事な話はメールでなんかしてはいけないよ。
と当たり前のことを言ったら逆にT子ちゃんが仰天です。
「えっ?!そうなん?!メールじゃだめなん?ウチ、何でもメールよ。メールがなかったら困るもん」
メールで先に話を振っておいても最終的には顔を合わせて「あのとき少しだけ言ったけれど」といいながらでもきちんと顔を合わせて話すことが大事なんだよ、と言うハメになりました。
言いにくいことは顔を合わせなくて済むメールは大変便利。それは誰しもわかっていることです。
大人はそれを知っているけれど、まだこの年代はその意味が指摘されないとわからないもんなんんだ…
大人びたことを言うT子ちゃんだからと思っていたけれどまだまだ子どもの部分があるのね。
週が明けたら彼女がそのカレから「コクられた」かどうかが判明するでしょう。
それにしても、「コクられる」は私にしてみると「告発される」並みにネガティブな響きです。